ノーコードで、高機能AIチャットbotを作ろう。「Dify」を徹底解説
今回は、最近話題の「Dify」というオープンソースのLLMアプリ開発プラットフォームを使って、簡単にAIアプリを作る方法をご紹介します。
Difyとは何か?
Difyは、生成AIツールの開発プラットフォームです。
単一のモデルを使うのではなく、複数のAIモデルやツールを組み合わせることで、特定のタスクに特化した高性能なAIアプリケーションを簡単に作ることができます。
その最大の特徴は、RAG(Retrieval-Augmented Generation)エンジンを搭載していることです。RAGとは、関連する情報を検索・取得し、それを基に高品質な回答を生成する技術です。Difyではこの強力なRAGエンジンにより、幅広い分野でのAI活用が可能となっています。
圧倒的に使いやすいインターフェース
Difyのもう一つの大きな魅力は、その使いやすさです。プログラミングの知識がなくても、直感的なGUIでドラッグ&ドロップ操作だけでアプリケーションを作成できます。
GitHubからコードをダウンロードし、わずか数行のコマンドを実行するだけで、Difyを使い始めることができるのです。初期設定から10分もあればDifyを立ち上げられます。エンジニアでなくてもAIアプリ開発に取り組める、これこそがDifyの最大の強みと言えるでしょう。
豊富なAIモデルとツールのサポート
さらに、DifyはGPT-4やClaude3といった最先端のAIモデルをシームレスに統合しており、ハイクオリティなアプリ開発が可能です。また、必要に応じてWolfram AlphaやBing検索など50以上のツールを自由に組み合わせることもできます。
組み合わせ可能なツールの一例
これにより、チャットボットから画像生成、データ分析まで、あらゆる用途に対応したオリジナルのAIアシスタントを構築することができます。複数のモデルを並列で動かし、それぞれの長所を活かすこともできます。
Difyのインストール手順
まずは、Difyのインストールから始めましょう。
手順は非常にシンプルです!
GitHubからDifyのソースコード( https://github.com/langgenius/dify.git)をクローンし、difyフォルダに移動
docker-compose up -dを実行
ブラウザで http://localhost/install にアクセスし、管理者アカウントを作成
git clone https://github.com/langgenius/dify.git
cd dify
cd docker
docker-compose up -d
以下の開始画面がひらけばDifyのインストールは完了です!
以上で、Difyの基本的な環境構築は完了です。
Difyの基本画面を見てみよう
ログイン後のダッシュボードには、以下のような画面があります。
スタジオ(ダッシュボード)
作成したチャットボットや、エージェント、ワークフローの一覧が確認できます。「アプリを作成する」ボタンから新規作成も可能。
探索
便利なテンプレートが多数用意されています。選んだテンプレートからすぐにチャットボットなどを作成することが可能です。
ナレッジ
RAGなどに使用するPDFなどのデータを登録する画面です。チャンク化などの前処理もここで実施できます。
ツール
GoogleカスタムサーチやDALLEなどの外部ツールを使えます。OpenAIスキーマを使ってオリジナルのツールを作ることもできますよ。