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Google Gemini 2.0 新モデル発表!Flash/Flash-Lite/Proの性能・価格を解説

2025年2月6日、Googleは新たな大規模言語モデルファミリー「Gemini 2.0」の最新アップデートを発表しました。

従来モデルから大幅に性能向上した「Gemini 2.0 Flash」が正式版として一般提供され、コスト効率に特化した「Gemini 2.0 Flash-Lite」と、複雑なプロンプトやコーディング作業に強みを持つ実験的モデル「Gemini 2.0 Pro」も同時にリリースされました。

Google

Gemini 2.0 Flashの一般提供開始

すでに一部環境でプレビューされていた「Gemini 2.0 Flash」が、ついに正式版として提供されます。

主な強化点

  • 100万トークンのコンテキストウィンドウに対応

  • マルチモーダル入力(テキスト以外の形式も扱える機能)を備え、今後は画像・音声出力にも対応予定

  • Thinking Experimental機能により、一部の質問に対して事前推論を行ってから回答を返すモードが実装済み(実験段階)

  • 高いレートリミットで大規模なトラフィックにも対応可能

Gemini Advanced

Gemini 2.0 Flash-Lite

同日に公開された「Gemini 2.0 Flash-Lite」は、最もコスト効率の高いモデルです。

特徴
① 同じく100万トークンのコンテキストウィンドウをサポート
② 大量のテキストを短時間で処理できる
③ 価格が抑えられているため、大量のデータを扱うケースなどに最適


Gemini 2.0 Pro(実験的モデル)

今回のアップデートで最もハイエンドな性能を示すモデルが「Gemini 2.0 Pro」です。

コーディングや複雑なプロンプトへの対応力が強化され、テスト段階ながら高い評価を受けています。

主な強み

  • 2,000,000トークンのコンテキストウィンドウを搭載

  • より高度な世界知識と推論能力

  • Google Searchやコード実行などの外部ツールを呼び出して回答する機能もテスト中

実験的な位置付け

  • 一部機能は暫定版として提供

  • コーディングの補助や長文解析など、高度な開発ニーズがある場面で活躍


Geminiシリーズの性能比較

以下は、Gemini 1.5/2.0ファミリーの各モデルのベンチマークテスト結果です:

全般的に、2.0系のモデルは1.5系よりも幅広い分野で性能が向上しており、特にコーディング(LiveCodeBench)や数学(MATHなど)で顕著な改善が見られます。

Flash-Liteはコスト重視の立ち位置にもかかわらず、1.5シリーズより高いスコアをマークしており、実用的なベースラインとして注目できます。

Flash(2.0)は安定した性能を示し、ベンチマークによってはLite版よりも数ポイント高い精度を記録。

Pro(実験版)は特に難易度の高いベンチマーク(コード生成、複雑な推論など)で優位性を示しています。

提供開始時期

Gemini 2.0 Flash
本日より一般提供(GA)を開始。Google AI StudioやVertex AIで正式版を利用できます。

Gemini 2.0 Flash-Lite
パブリックプレビューとしてリリースされ、同じくGoogle AI StudioおよびVertex AIから試せます。

Gemini 2.0 Pro(実験的モデル)
実験版として公開され、開発者向けに一部機能が提供されています。


Gemini Developer API 料金概要(100万トークン当たり)

以下は、Googleが公開したGemini Developer APIの料金表です。

各モデル(Flash、Flash-Liteなど)ごとに、入力や出力、コンテキストキャッシングの料金が示されています。

※ 音声入力の料金改定は2025年2月20日から適用予定
Context Cachingは今後導入予定、一部料金は今後変更される可能性あり

今後の展開

Googleは、Gemini 2.0ファミリーのさらなる機能強化と最適化を計画しています。

  • マルチモーダル出力の一般公開
    画像や音声を含む複数の出力形式を順次サポート予定

  • Multimodal Live API
    開発者向けに公開し、よりスムーズなリアルタイム処理を実現する見込み

  • 大規模企業向けのAPI機能拡充
    セキュリティや監査ログなど、エンタープライズ環境を念頭に置いた機能を強化

  • Gemini 2.0 Pro独自機能の拡張
    計算集約型タスクや特定ドメインへの最適化を推進

まとめ

  • Gemini 2.0 Flash: バランスの取れた高性能モデル。

  • Gemini 2.0 Flash-Lite: コスト効率に特化し、大量のデータ処理に適する。

  • Gemini 1.5 Flash: 旧モデルとして参考価格を提示。

以下の画像はそれぞれ3つのモデルの比較表です:

特にFlash-Liteは費用を抑えつつ、1ミリオントークンあたりのコストが低めに設定されています。

一方、FlashProは高い推論性能を備え、用途によって使い分けが可能です。

参考


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