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【10月9日~10月15日】今週の主要AIニュース: Google, Adobe, OpenAI, さらにヒルトン氏からの警告などを紹介

今週も、GoogleやAdobe、人工知能(AI)研究の第一人者Geoffrey Hinton氏からAIに関する注目ニュースがありました。早速振り返っていきましょう!

今週の主要AIニュース一覧:


*読了時間:3分

👀【LLaVA】GPT4Vの競合となる大規模オープンソースマルチモーダル言語モデルが公開

研究者たちが新しい大規模オープンソースマルチモーダル言語モデル「LLaVA」を発表。このシステムは、ビジュアルエンコーダを組み合わせて、言語に加えて画像理解が可能です。

主な注目ポイント:

  • LLaVAは、視覚と言語の両方を理解する大規模マルチモーダル言語モデル

  • テストでは、LLaVAがGPT-4と比較して85.1%の相対スコアを達成

  • オープンソースであり、学習データ、モデル、コードも利用可能

LLaVAは、オープンソースAIモデルとして視覚と言語の理解においてGPT-4と競り合える可能性を示しています。

追加情報:

  • 研究はNeurIPS 2023で発表され、研究者はUniversity of Wisconsin-Madison、Microsoft Research、Columbia Universityに所属

関連情報・出展

💊【Google】Vertex AIが医療分野で新機能を発表

GoogleがVertex AIの新機能を発表。医療専門のモデルMed-PaLM 2と組み合わせて、医療団体が臨床データを統合するサポートします。

主な注目ポイント:

  • EHRs、臨床ノート、医療画像、ゲノムデータなどの検索が可能

  • 暗号化とHIPAA準拠による患者データの保護

Med-PaLM 2は医療データで学習され、特定の患者情報に関連する臨床質問に対する回答が可能です。

追加情報:

  • GoogleはAIを活用した医療サービスを積極的に拡大しており、この分野は医療界を根本的に変革する可能性があるとされています。

関連情報・出展

Vertex AI | Google Cloud

Google debuts new Vertex AI Search capabilities for health providers | MobiHealthNews

🇯🇵【Googleと自民党】日本をAIの最優先地域と位置づけ、安全性向上の取り組みを強化

グーグル「日本がAIの最優先地域」 生成AIめぐり自民党がヒアリング

自民党がGoogleの幹部からAIに関するヒアリングを行いました。Googleは日本をAIの最優先地域とし、今後日本でもAIの安全性向上の取り組みを行う意向を明らかにしました。

主な注目点:

  • Googleは、アメリカを除いて日本をAIの最優先地域との見方

  • GoogleのAIの安全性向上の取り組みが日本でも展開予定

  • 自民党は政府と連携し、生成AI開発者の国際的な行動規範の策定に取り組むと報告

このヒアリングは、日本政府がAIの安全性と進化に対する国際的なガイドラインを策定する一歩となることが予想されます。

関連情報・出展

グーグル「日本がAIの最優先地域」 生成AIめぐり自民党がヒアリング|テレ東BIZ(テレビ東京ビジネスオンデマンド) (tv-tokyo.co.jp)

🚨【Geoffrey Hinton】AIが人類を超える可能性、警告

60 MinutesのインタビューでAIの先駆者であり、元Google Brainの研究者であるGeoffrey Hinton氏が、AIが人類の知性を超える可能性があり、対策を急がないと制御不能になる可能性があると警告しました。

主な注目点:

  • AIのチャットボットは実際に理解と推論ができるとHinton氏は主張

  • 5年以内にAIが人間よりも優れた推論能力を持つ可能性がある

  • AIのリスクには、失業、偏見、フェイクニュース、戦場での軍事利用(ロボットなど)も含まれる

追加情報:

  • Hinton氏は今までも人類に対して警告しており、今後のAI開発の方針に影響を与える可能性があります

関連情報・出展

Geoffrey Hinton on the promise, risks of artificial intelligence | 60 Minutes - CBS News

🎨【Adobe】AI技術を活用したグラフィックデザイン向けの新モデル発表

https://firefly.adobe.com/

Adobeが最新のAIツール「Firefly」を用いて、PhotoshopやIllustratorなどのクリエイティブツールに大幅なアップグレードを発表。

主な注目点:

  • 今回のアップデートでより高品質なビジュアル生成が可能

  • 新しいコントロール機能でAIの出力をより細かく調整可能

  • Illustratorはテキストプロンプトからベクターグラフィックを自動生成、ExpressはSNS用のクリエーションにAI機能を追加

Fireflyは今回のアップグレードにより、MidjourneyとDALL-E 3の主要な競合になるとされています。

追加情報:

  • オーストラリアに拠点を置くデザインツール開発企業:CanvaもRunwayとの連携を発表するなど、AI機能の実装を進めています。

関連情報・出展

Adobe Firefly

Adobe: Creative, marketing and document management solutions

Adobe Releases New AI Model, Firefly, Promising Improved Graphic Design - Bloomberg

🎙️【ElevenLabs】AIによる吹き替えツールを新発売、多言語対応

ElevenLabsが新しいAI吹き替えツールを発表。このツールは、オリジナルの話者の声を保持したまま、20以上の言語に翻訳可能。

主な注目点:

  • 言語、ニュアンス、感情を保ちながらオーディオ/ビデオを翻訳

  • ElevenLabsによる音声クローニング、合成、テキスト処理の研究を組み合わせ

  • 複数の話者にも対応し、音声と音楽/ノイズを区別

このツールは、言語の制限なくより広い観客に到達できるため、グローバルな理解とアクセシビリティを促進する可能性があります。

追加情報:

  • SpotifyもOpenAIのWhisper技術を利用した類似の製品を最近発表

  • このようなツールが一般に広まることで、クリエーターは言語の制限なく広い観客に到達できる

関連情報・出展

ElevenLabs - Generative AI Text to Speech & Voice Cloning

ElevenLabs - Generative AI Text to Speech & Voice Cloning

🎥【Adobe】AIを活用した新しいビデオ編集ツール「Project Fast Fill」発表

https://www.adobe.com/jp/news-room/news/202310/20231011_max-sneaks.html

AdobeのMAX Conferenceで、AIとテキストプロンプトを用いた新しいビデオ編集ツール「Project Fast Fill」が発表されました。

主な注目ポイント:

  • GoogleのMagic Eraserや写真の生成フィルと同様に、動画にも対応

  • オブジェクトや人物をクリップから削除した後の欠落部分をAIで補完

  • 色、照明などを従来の編集手法を用いずに変更可能

「Project Fast Fill」はまだ初期段階ですが、将来的にはPremiere ProやAfter Effectsにも導入される可能性があります。

追加情報:

  • AIの写真編集能力が一般化する中、Fast Fillはビデオに対しても同様の影響を持つ可能性がある

  • クリエイティブな可能性を拡大する一方で、メディアにおける信頼と真実に新たな問題を提起する可能性がある

関連情報・出展

アドビ、「Sneaks」でオブジェクト認識編集エンジンをはじめ、写真、ビデオ、オーディオ、3Dなど開発中の生成AI機能を先行公開 (adobe.com)

Adobe’s experimenting with AI generated fill for videos - The Verge

🚀【Cursor】Anysphere、OpenAIから800万ドル調達

Anysphereは、「AIネイティブ」なソフトウェア開発環境「Cursor」の開発するスタートアップで、OpenAIのStartup Fundを含む投資家から800万ドルのシード調達したと発表しました。

主な注目点:

  • AnysphereのCursorは、開発者がコードに関する質問をすると、関連するドキュメントやコード定義を提供

  • Cursorは、OpenAIのGPTによる生成AI機能を備え、プロンプトからコードを生成する能力も持つ

  • Anysphereは、開発者の生産性を向上させるための新機能の開発を計画しており、今後数ヶ月でさらに進化する予定

「Cursorは、開発者がより迅速にソフトウェアを構築できるよう支援するプラットフォームです。」とAnysphereの共同創設者は述べています。

追加情報:

  • Anysphereはこれまでに1100万ドルを調達しており、新たな資金はAIと機械学習の研究を支援するために使用される予定と報告

  • 現在、Anysphereのプラットフォームは、急速に成長している有料顧客基盤を持ち、年間定期収入は既に100万ドルを超えています。

関連情報・出展

Cursor - The AI-first Code Editor

Anysphere raises $8M from OpenAI to build an AI-powered IDE | TechCrunch

VS Codeをフォーク | AI時代の最強コードエディタCursorの使い方を紹介|ChatGPT研究所 (chatgpt-lab.com)

📉 【OpenAI】OpenAIのAPIコストが大幅削減か

Exclusive: OpenAI plans major updates to lure developers with lower costs, sources say | Reuters

OpenAIが来月、開発者向けに大幅なアップデートを発表する予定で、AIモデルに基づいたソフトウェアアプリケーションの開発をより安く、より高速にすると、関係者がReutersに明らかにしました。

主な注目ポイント:

  • メモリストレージの追加でアプリケーションメーカーのコストを最大20倍削減

  • 画像解析能力を持つ新しいツールの公開

  • 11月6日にサンフランシスコで開催される初の開発者向けカンファレンスで新機能が発表される予定

OpenAIは、AI技術を活用したチャットボットや自律エージェントの開発を促進するための新機能を提供する計画です。

追加情報:

  • OpenAIは今年、$200 millionの売上と2024年には$1 billionの売上を見込んでいる

  • 開発者には、OpenAIのモデルを基にした新しいエコシステムの構築が強く望まれている

関連情報・出展

Exclusive: OpenAI plans major updates to lure developers with lower costs, sources say | Reuters

OpenAI DevDay

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