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【徹底比較】5つの「Deep Research」を比べてみた!

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〜2月27日 12:00

ChatGPT vs Gemini vs Perplexity vs Felo vs Grok

近年、大規模言語モデルの進化に伴い、各種AIチャットボットがインターネット上でのDeep Research 機能を打ち出しています。

ChatGPT(OpenAI)、Gemini(Google)、Perplexity、Felo(Felo Agent)、Grok (X) といったサービスは、複雑な課題に対し自動で多段階のウェブ調査を行い、詳細なレポートを生成する機能を提供し始めました。

それぞれデータ収集範囲や分析精度、利用料金モデルなどに特徴があり、ユーザーからの評判も様々です。

本記事では、ChatGPTのDeep ResearchGeminiのDeep ResearchPerplexityのDeep Research、Felo Agent(検索代理)、GrokのDeepSearchについて、機能・性能、料金体系、ユーザー評価、活用事例の観点から徹底比較します。


機能比較

まずは各サービスのDeep Research機能の内容と性能を比較します。

Deep Researchとは、一度の指示でAIが複数のウェブ検索と情報収集を自律的に行い、得られた知見を統合してレポートをまとめてくれる機能です。

①データ取得範囲

  • ChatGPT:インターネット上の多数のウェブサイト・文書を対象に検索&画像・PDF含む多様な形式の情報も解析可能。

  • GeminiGoogleの検索技術と連携しウェブ全体から情報収集。信頼性の高いサイト(学術機関や公式情報など)も積極的に参照。

  • Perplexity多数の検索クエリを自動実行し、関連するWebページを何百と読み込んで情報収集。画像・PDF含む多様な形式の情報も解析可能。

  • Felo Agent:単一のサイトに頼らず数多くの信頼できる情報源(ニュース記事、ウェブサイト、学術ジャーナル等)をAIが横断検索します。画像・PDF、ワード含む多様な形式の情報も解析可能。

  • Grok: インターネット上の多数のウェブサイト・文書を対象に検索。さらにXの投稿を検索に含めることができます。

基本的にはどのサービスもインターネット上のwebサイトや文書を情報収集元にしています。

Gemini以外のサービスは、PDFや画像の添付ができます。
web上にはない情報(自社情報など)もAIに与えた上で、その情報とweb上の情報を合わせたレポート作成などが可能です。


②処理時間

  • ChatGPT約5~30分程度と長め。大規模な分析を行うため完了まで時間を要する。

  • Gemini:公式には「数分で完了」。実測では約5~15分でレポートが生成される場合が多い。

  • Perplexity:わりと高速約2~4分でレポート生成。

  • Felo Agent:約5分~10分程度で可能。

  • Grok:こちらも素早く約1分~4分程度で可能。


③出力形式・引用

  • ChatGPT:ChatGPTのブラウザまたはアプリ内でリサーチレポートとして結果表示。回答には引用元URLが明記されエビデンスを確認可能​。エビデンスが細かくでる印象。

  • Gemini:Gemini AdvancedのWebインターフェース(およびモバイルアプリ)で提供。段落構造化され引用リンク付きで表示され、ワンクリックでGoogleドキュメントへエクスポート可能。

  • Perplexity:Perplexityのサイト上で利用可能。各文に出典リンクが付与される。ワンクリックでPDFダウンロードや共有用リンク(Perplexity Page)生成が可能。

・Felo Agent:Feloは回答やレポート内で参照した情報源を番号付きの引用として明示。出力はドキュメント形式のレポートとして出力できます。レポート結果はプレゼン用のスライド (PPT) としてエクスポートする機能もあり、ワンクリックでプレゼン資料化できる点も特徴です。

・Grok DeepSearch:Grokはレポート内では情報源が明示されており、引用元のURLや出典がリンクとして埋め込まれるかたちで本文中や脚注的に表示されるため、ユーザーはその情報がどこから来たのか確認できます​。共有用リンクが生成されます。

出典の表示はどのサービスもあまり変わらないですが、出力形式に違いがあります。

GeminiはGoogleドキュメントでの出力が可能、PerplexityはPDFで出力できる点が特徴です。

・Geminiで出力できるPDF

・Perplexityで出力できるPDF

・Felo Agentは唯一プレゼンテーションとマインドマップでの出力が可能。

検索結果からAIがアウトラインを作成して、プレゼンテーションにしてくれます。

テンプレートからデザインスタイルが選べます。

作成した資料はPowerPointとして出力することも可能です。

マインドマップでは、検索した内容を簡単なマインドマップにまとめてくれるので長い文章を一目で把握するときに便利です。


・ChatGPTも、PDF出力可能

ChatGPTも出力結果をファイルに出してもらうことができます。

チャット欄で「GPT4o」のモデルにして、「Research結果をまとめてPDFを出力して。」と指示します。


ただ、ChatGPTがデフォルトだと日本語フォントに対応していないので日本語で出力されたいときは日本語フォントを提供するという一手間が必要です。

このやり方を使うとPDF以外のワードファイルを作成してもらうこともできます。



④提供プラン

  • ChatGPT:現在はChatGPT Proユーザー限定で利用可能​。Proプランは月額$200で、Deep Researchクエリは月100回まで実行可能という制限あります。

  • GeminiGemini Advanced加入者向け機能。Gemini AdvancedはGoogle Oneの「プレミアムAIプラン」に相当し、月額約$20(初月無料トライアルあり)で利用可能。Deep Researchを実行回数の制限は公開されていません。

  • Perplexity:全ユーザーが利用可能(要Perplexityログイン)。無料ユーザーは1日5件までDeep Researchクエリを実行可能。Perplexity Pro(月額$20、年間$200)に加入すると1日最大500件まで利用可能。

  • Felo Agent無料ユーザーは1日5件まではプロ機能が利用可能。Proプランの料金は月額2,099円プロ検索が1日300回まで実行可能&GPT-4 O1Claude 3.5-Sonnetなど最新の高度AIモデルの利用可能

  • Grok: 現在(2025年2月20日)利用にはXの「Premium+」プラン加入者がGrok 3に優先的にアクセス可能となっており、$40で利用可能​。また、Grokの公式サイト経由で提供される有償サービス「SuperGrok」プランも予定されており、こちらは月額30ドル(年額300ドル)でGrok 3の最新機能にアクセス可能。

圧倒的にChatGPTのProプランの価格が高いです。Perplexityは無料でも使えるので、誰でも試すことができます。


活用事例

次に、それぞれのDeep Research機能が具体的にどのようなシーンで使われているか、想定される活用事例を紹介します。

  • ChatGPT Deep Research:

    • 専門的な知識収集・分析: 金融・科学・法律など高度な知識が要求される分野で、プロのアナリストや研究者が下調べに活用。膨大な文献や統計資料から要点を抽出し、レポートをまとめる用途。

    • ジャーナリズム・学術調査: 記者や大学研究者が、あるテーマについて関連する記事・論文・データを網羅的に洗い出し分析するのに利用。短時間で幅広い情報源を当たれるため、締切のある調査報道や文献レビューに重宝されています。

    • 大きな買い物の比較検討:パーソナライズされた推奨」を得意とし、車や家電製品など高額商品の購入判断で詳細な比較レポートを作成する、といった一般消費者向けの使い方も可能です。ユーザーの要件に合う候補をリストアップし、各製品の長所短所を根拠付きで提示するといったケースです。


  • Gemini Deep Research:

    • 学術リサーチ支援: 大学院生が新たなプレゼン準備のため関連論文や技術動向を調べる場合など、教育・研究分野での利用が想定されています。

    • ビジネスインテリジェンス: 起業家や経営企画担当者が市場調査や競合分析に活用 。例えば新規出店を考える際に候補地域の市場データを集めたり、競合他社の製品戦略を分析したりといったシナリオです。得られたレポートはGoogleドキュメントにエクスポートしてチームと共有し、そのまま資料として使うこともできます。

    • マーケティング調査: マーケターが最近のキャンペーン事例や業界動向を調べ、ベンチマークに利用。例えば「2024年に話題となったAIを活用したマーケティング施策」をリサーチし、成功例やKPIをまとめて今後のプラン策定に役立てる、といった使い方です。


  • Perplexity Deep Research:

    • 専門領域の情報収集: 金融、マーケティング、技術分野などで詳細なレポートを作成するのに使えます。例えば個人投資家がある企業の市場環境や競合状況を調査する際、関連ニュースや財務データを引っぱってきて分析するといった用途です。

    • コンテンツ作成の下調べ: ブロガーやライターが記事を書く前に、テーマに関する情報を集め整理する用途で活躍します。例えば「メンズスニーカーのおすすめ」に関するブログを書く前に、各メーカーの人気モデルや専門家レビューをまとめたレポートを取得する、といった具合です。

    • 学生・一般ユーザーの学習支援: 無料で高度な調査ができるため、学生がレポート課題に取り組む際の参考資料を得たり、好奇心旺盛な一般ユーザーが趣味の調べものに活用したりする例もあります。例えば歴史の研究課題で特定の事件について一次資料を集めてまとめさせる、といった使い方です。

  • Felo Agent

    • ビジネス領域: 企業の市場分析、競合調査、新規事業のリサーチなどに利用されています。例えば、ある中小企業経営者は自社の関連分野である「生成AI研修事業」を検索代理に調査させ、200以上のサイトから情報を収集して1万字以上の報告書を作成することができます。

    • 金融・投資分野: プロのアナリストや個人投資家にも活用されています。機関投資家のユーザーがこれまでの数日からたった数時間で完了するようになったり、特に新興市場の投資機会発掘が格段に効率化できます。

Felo Agentは複数のリサーチテンプレートを用意しています。
このテンプレートを利用して、リサーチの指示ができるのも便利です。

  • Grok

    • 研究(リサーチ): 深くリサーチを必要とする場面でDeepSearchは強力なツールとなります。ウェブ上の公開情報を横断し、関連するデータや知見を自動収集・要約してくれるため、文献調査や市場調査の下調べに要する時間を大幅に短縮できます​

    • ジャーナリズム:  記者や編集者にとっても、DeepSearchは迅速な情報収集を支援します。ニュースの背景調査やファクトチェックの際に、複数メディアの記事やSNS上の情報をまとめて確認できるためです。実際、xAIのデモでは「次のスターシップの打ち上げはいつか?」という質問に対し、DeepSearchがウェブ上のニュースサイトだけでなくX上の関連投稿も調査する様子が紹介されました​

    • マーケティング・ビジネス分析: 市場動向の分析や競合調査にもDeepSearchは有用です。単に情報を検索するだけでなく、ブレインストーミングやデータ分析モードも備えているため​、マーケターやアナリストが知りたいポイントを投げかければ、関連する統計データやニュース、SNS上の声まで含めたレポートを生成できます。実際にGrok 3のDeepSearchでは、OpenAIの料金プランと他モデルの価格を一度に比較し、その根拠となるURLや日付情報を示すといった高度なリサーチもスムーズに行えることが確認されています​

5つのDeep Researchの出力結果を徹底比較

ここからは、実際に同じ質問で5つのDeep Researchの出力結果を比較してみます。

大前提、生成AIで出力した文章は検索AIであろうとハルシネーションがある可能性はあります。

最終的には、出力結果を人が確認する作業は必要です。


今回はあまり情報量が多くなさそうな動向や、ニッチな動向についてので比較してみたかったので、「地下アイドル市場の動向分析」というテーマにしています。

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