ChatGPT と Perplexity Ask でどちらが優れているか?【結論:やりたいタスクによって変わる】
初めに
ChatGPTはOpenAIが開発した大規模な言語モデルで、人間のようなテキストを生成することができます。言語翻訳、テキスト要約、会話など、さまざまな言語生成タスクができます。ただし現状の ChatGPT の明らかな欠点として、2021年までのデータに基づく回答しかできないという点が挙げられます。その代わり非常に広範なタスクが実施可能です。活用実例:
Perplexity Ask は、ディープラーニングを用いて自然言語による質問の意図を理解し、正確な回答を生成する質問応答モデルです。WikipediaやWebページなど多様なソースで学習させることで、幅広い知識を提供します。Perplexity Ask の優れた点として、検索時に情報ソースを明示してくれる点が挙げられます。
今回は、ChatGPTとPerplexity Askの性能と能力を比較します。それぞれのツールの長所と短所を説明し、一方のツールが他方よりも適切である場合の例を示します。また、ChatGPTとPerplexity Askの精度とパフォーマンスについても比較します。最後に、異なるユースケースに対して、どのツールがより優れているか、結論と推奨を提供します。
ChatGPTとPerplexity Askの比較
ChatGPTとPerplexity Askは異なるタイプのモデルであり、精度とパフォーマンスを比較することは難しいかもしれません。また Perplexity には、Bird SQLというTwitterを自然言語で検索できる機能もあります。
しかし、いくつかの一般的な比較は可能です。
入力可能文字数の制限
そもそも Perplexity Ask は検索エンジンとして使われることを想定しているため、入力可能な文字数は255文字に過ぎません。
一方、ChatGPT は現状日本語は2500文字程度、英語は12000文字程度の入力が可能なので、より柔軟なタスクをこなすことができます。文字数制限周りの詳しいことは、こちらにまとめているので興味がありましたらご覧ください。
検索して得られる情報の正確性、即時性
これは、Perplexity Ask に軍配が上がります。まず一番の ChatGPT のネックは、最新の情報を反映できていないという点です。また、Perplexity Askのいい点は情報ソースを明示的に示してくれる点です。
即時性
ChatGPT, Perplexity Ask に2022ワールドカップの特筆すべき三人の選手を聞いてみました。Perplexity Ask は メッシ、エムバペ、ケヴィン・デ・ブライネとの回答。概ねあっています。ChatGPT は、情報がない、との回答。
それならば、2018年のワールドカップについて聞いてみましょう。
ChatGPT はモドリッチ、エムバペ、ハリー・ケインとの回答。
Perplexity Ask はモドリッチ、エムバペ、グリーズマンとの回答でした。
微妙に意見が異なりますね。Perplexity Ask の良い点はソースを明示しているところです。ChatGPT はどこからその情報を得ているのかが不明です。
そのため、そもそも正確な情報なのかが検証できないと言えそうです。
なお、より詳細にどちらがより正確な情報を回答するかを知りたい人は、以下のNoteが参考になるでしょう。ただし、情報の正確性については、モデルの進歩に伴って刻一刻と状況が変わっていく点には注意が必要です。
言語生成タスク
Perplexity Ask は基本的には検索に特化しているため言語生成タスクは苦手とされています。まず、双方にAI についてブログのタイトルを3つ提案してもらいました。双方ともなかなかいい答えを出してくれます。
提案してもらったタイトルで実際に記事を書いてもらいましょう。
出力してもらった記事の日本語訳(翻訳は DeepL)
ChatGPT は AI の一般的な話について非常にうまく長文でまとめてくれる一方で、Perplexity Askは時事ネタを入れつつ、短くまとめました。しかし、Perplexity Ask に続けて出力してほしい旨を伝えるとほぼ同じ内容をもう一度出力するだけでした。ChatGPT の場合はAIの別の側面を掲示しつつ記事を続けて書いてくれます。言語生成タスクではやはり ChatGPT に軍配が上がると考えて良いでしょう。
どのような場面で使い分けるか
ここまでみて来たように、一般的にChatGPTは言語生成タスクに、Perplexity Askは質問応答タスクに適しています。つまり、検索ならPerplexity Ask、言語生成なら、ChatGPTと使い分けると良さそうです。
結論
今回は、ChatGPTとPerplexity Askの性能と能力を比較しました。ChatGPTは、人間に近いテキストを生成する能力と、様々な言語生成タスクに対して細かく調整できる柔軟性で知られており、Perplexity Askは、自然言語の質問の背後にある意図を理解し、正確な回答を生成する能力で知られていることを説明しました。また、人間らしいテキストの生成が必要な場合や、質問応答システムの構築が必要な場合など、一方のツールが他方よりも適切である場合の例も示しました。一般的に、ChatGPTは言語生成タスクに、Perplexity Askは質問応答タスクに適しています。両者の選択は、特定のユースケースとそのタスクの要件に依存します。